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【北流出疑惑 ウクライナ調査へ】北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に使われたエンジンがウクライナから流出した疑いについて、ウクライナのポロシェンコ大統領は事実関係を調査するよう指示。 https://t.co/rxOehenPt2
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) August 16, 2017
ウクライナ宇宙機関の長官代行は、
北朝鮮のICBMのエンジンがウクライナから流出した疑惑について、
ロシアが流出元である可能性を示唆したのです。
エンジンはロシアに納入されていたという。
驚きましたね!確かに北朝鮮のミサイル具術の進歩が速い
と思っていたのですが、そう言うことだったのですか?
早速、ロシアとウクライナの関係に迫ってみました。
【註】(中村氏):中村逸郎(筑波大学教授・専門がロシア政治)
(小泉氏):古泉悠(未来工学研究所特別研究員)
北朝鮮がグアムへのミサイル発射計画を中止!最も恐れるのはB1爆撃機だ!の記事はコチラ
北朝鮮のICBM成功の秘密は?
8月15日、国際戦略研究所(IISS)は、以下のように発表しました。
◆ 短期間に中距離ミサイルの性能をICBMレベルまで
進化することが出来た国は見当たらない。
この急激な進化はなぜ起きたのか?答えは簡単だ!
北朝鮮は、外国ルートでエンジンを調達したのである。
◆ 北朝鮮はおそらくロシアもしくはウクライナで取引されている
闇市場を通じてエンジンを入手したのであろう。
◆ 鉄道を使ってロシア経由で北朝鮮に運ばれた可能性がある。
これを発表した“マイケル・エルマン”氏によると
「火星12型、火星14型など北朝鮮がICBMなどに使ったエンジンは
ウクライナの国営企業が製造したRD-250エンジンと酷似している。」

<左から今年5月14日「火星12型」、7月4日「火星14型」、7月28日「火星14型」>
旧ソ連製のエンジン「RD-250」は以下です。

このエンジンを改良しミサイル技術を向上させ、
ここ数年の内に「RD-250」を入手した可能性があるのです。
ノズルの下部の冷却用パイプの部分が酷似、上部の円筒形部分・燃焼室などで、
設計した人や専門家が見るとすぐに分かるのです。設計局によって個性があるのです。
「この「RD-250」と言うエンジンはウクライナの企業しか
最終的に製造できないエンジンなのです。」(小泉氏)
「この大きさであればコンテナなどに入れて運搬が可能なのです。」(小泉氏)
大きさは、高さが2m,奥行、幅が1mくらいなのです。
「ロシアの最大の企業(エネルコ・マッシュ)に運び改良されて、発射装置などを付けて
北朝鮮に運び込まれたのではないか」
「もしかしたら、ロシアがもちこんで、ロシアが撃っているかもしれないのです。」
「本来は2個のセットを半分にし、1個のエンジンにしている。
そのために反専門家の指導が必要になり、ロシア人ではないかと思われるのです。」(小泉氏)
旧ソ連のミサイル技術は?
世界“初“のICBM発射実験はソ連だったのです。
◆ 1957年、世界で初めて、ICBMのミサイルに成功・・2年後にアメリカで試射に成功!
ウクライナはソ連領で、ロシアの武器庫だったのです。
(中間の装置はターボポンプで、燃料と酸化剤を送るポンプです。)
◆ 1961年、世界“初”お有人宇宙飛行成功・・ガガーリン「知友は青かった」
ロケット設計者は、“旧ソ連宇宙開発の父”セルゲイ・コリョロフ氏で、ウクライナ出身です。
“ユージュマシュ社”は1944年設立の国営企業で、7000人の従業員、
主な産業は、液体燃料やロケットエンジンであったのです。
ウクライナとロシアの関係は?
◆ 1991年12月、ソ連崩壊しウクライナが独立したのです。
ウクライナの軍需産業の9割はソ連で、約1332億円に上りました。
「ソ連崩壊後もウクライナとの取引が続いているのです。」
ここで発生したのが、2011年の北朝鮮の“スパイ逮捕”だったのです。
北朝鮮がウクライナの技術を狙ったのは、
「ウクライナ製のエンジンはベースがシンプルで、比較的コピーしやすく、
パワーもあるので北朝鮮は狙っていたのです。」(小泉氏)
「ムスダンはロシア側からコピーしているようで、失敗が多いのです。
そこで、ウクライナに傾いたようです。」(小泉氏)
◆2014年3月、クリミア併合でウクライナとの関係が悪化したのです。
ミサイルエンジンなどの売却が不能となり、ユージュマシュ社は経営難に陥り、
給料が不払いとなり、不満が増大し士気も低下したのです。
「金目当てで従業員から闇市場へ情報などが流れた可能性も・・・」
「ミサイルの開発やメンテナンスにウクライナの技術者が流出した可能性も・・」
勿論政府は、
「北朝鮮への軍事技術の提供はしていない」と関与を否定したのです。

「北朝鮮は、見つかっていない成功事例もあるのではないか?」
「北朝鮮が間に人を介して情報を手に入れることの方が多いのではないか?」
とコメンテーターは話すのです。
クリミア併合(2014年)で、“核”の流出はなあかったが、北朝鮮との関係では、
北陽線は、2012年(2発)、2013年(6発)、2014年(19発)と急激に増えているのです。
闇市場には、国ではなく私企業がからんでおり、
これだけの速さでミサイル技術が進展するには
進んだ技術を取り入れたことは間違いないのです。
恐ろしいのは“核”の問題に発展するのです。
アメリカがロシア制裁に走ったのですが、
ロシアが陰でどんなことをしているかが焦点になりそうです。
まとめ
◆ 北朝鮮のICBM成功の秘密は?
◆ 旧ソ連のミサイル技術は?
◆ ウクライナとロシアの関係は?
についてまとめました。
最後までお読みいただきありがとうございます。